米国医師免許取得への道は険しいからこそ、 仲間と切磋琢磨して歩む日々は厳しくも楽しい。
アメリカで医師になる夢が目標に変わった
高校時代にディベート部に入っていて、大会でいろいろな国を訪れました。海外の学生と交流を持つ中で価値観が広がるおもしろさを体験したことによって、漠然とではありますが、働くフィールドとしても海外を強く意識するようになりました。
入学して「医師としても海外で働く方法はあるのだろうか」と調べていく中で知ったのがアメリカの医師免許を取得できる試験「USMLE」。アメリカの大学を出ていなくても、この資格を取得すればアメリカで医師として働くチャンスがあるというのは、ひとつの希望であり目標となりました。
低学年の頃は日々の授業についていくのが必死で海外への憧れはふんわりとしたものでしたが、3年で履修した「USMLE受験準備コース」の講義を受けたことで、大学を卒業するまでにやるべきことや海外で医師になるためのプロセスが見え、厳しさも含めてよりリアルに感じられるようになりました。
海外で働く先生のリアルな言葉に目が覚めた
「USMLE受験準備コース」の講義では、実際に海外で活躍する医師の先生や、海外で働くことを目指してUSMLEの試験に挑戦している研修医の先輩が、どんなプロセスを踏んで海外で働くようになったのか、またどんなふうに勉強してUSMLEを取得したのかなどをアドバイスも含めてざっくばらんにお話をしてくださいます。
試験については、英語が難しく挫折してしまう人も少なくないと聞いていて、高校時代から英語が比較的得意な私には無縁の話と思っていたのですが、テキストを開いたら本当に難しくて、目が覚めた思いがしました。
「めげずにコツコツやることが大切!」という先輩のアドバイスは、シンプルながら励みになる言葉。今は、英語の問題と解答の読解スピードを上げていくことを意識しながら、地道に勉強に取り組んでいます。
コネクションも重要だと知り、海外の病院見学をさせてもらえるように先生や先輩に相談したり、研究や論文も大切だと聞いて、自主研究で通っていた脳神経を専門とする先生の研究室を訪ねたりと、積極的に動いているところです。
仲間がいるから厳しい勉強も活動も頑張れる
東京医科大学に入って良かったと思うのは、高め合うことができる仲間や先輩との繋がりができたということ。
実習で同じ班になったメンバーの中にUSMLEに興味があるという同級生がいて、毎週範囲を決めては医療英語の単語テストをし合ったり、わからないところを教えあったり。気持ち的にもお互いに支え合いながら、楽しく切磋琢磨しています。
また、所属しているラグビー部は縦の繋がりも強く、スポーツのみならず勉強のことや将来のことを含めて情報交換できる場でもあります。OBの先輩が6年生の時に1ヶ月留学していたという話を聞いて興味を持ち、私も来年の春、スウェーデンに留学することに決めました。
アメリカとは文化が異なりますが、海外での今の医療を自分の目で見ることは、将来どのように働きたいか、どのように活動することができるのかをイメージするためにも有効だと思うので非常に楽しみです。
東京医科大学には、学びたいことを学べる環境、サポート体制が整っています。しかし、学びたいと思っているだけでは、その良さを活用できてはいないのだと思います。動いてこそ、です。残りの学生生活も、自分からどんどん動いていこうと思っています。